黒田辰秋開いて観察 6. 「室内」2005年6月号
インテリア雑誌「室内」は、まだ「インテリア」という言葉もなかった50年も前から発行されている業界では老舗の雑誌です。
私も武蔵美でインテリアデザインを学んでいた頃から見ていましたから、特集記事で取り上げていただき嬉しいことです。
撮影は建築関係の写真家では著名な藤塚光政さんですが、むさ苦しい工房や使い古した手道具などの思い掛けない美しさを引き出した写真も見どころです。
スペースSでの「家具作家 谷進一郎の仕事」展の様子も併せて紹介されています。
http://www.shitsunai.jp/
5.季刊「銀花」 2004年冬号
今回、季刊「銀花」に紹介されましたが、私はこの雑誌に特別な思いがあります。
季刊「銀花」は百四十号ということで、三十五周年になるそうですから、創刊は1970年になります。
その第三号には信州松本の特集記事の中に松本民芸家具の生活館で若者たちが職人修業をしている様子が紹介されていました。
この記事を見た母や姉に、こんなところがあるよ、と教えてもらった私は、早速、松本民芸家具の池田三四郎氏の所を訪ねたのでした。
この辺りのことは「木の仕事についてその5 私の家具づくり(2)全共闘から職人修業へ ページ2」をご覧下さい。
第五号はその池田三四郎氏の蒐集した木の民芸の特集で、ウィンザーチェアや朝鮮棚など様々な木の民芸品はどれも素晴しいもので、私の木の仕事の原点となるものでした。
さらに第十二号は黒田辰秋の特集でしたが、その写真や記事を見て、こんな仕事をする人がいるんだ、と感動して、後日京都でその作品を見て回ったのでした。
この辺りのことは「木の仕事についてその3 黒田辰秋展を見て ページ1」をご覧下さい。
そして、これらの特集はすべて写真家の小林庸浩さんの撮影でしたが、大判カメラを使い、隅々まで鮮明であり、柔らかい光の中でモノの重みや肌合いは勿論、木の家具の呼吸している空気まで感じられるような写真にも見とれました。
以来小林さんは工芸品などの撮影では第一人者として活躍されていますが、今回の取材でその小林さんに撮影してもらうことになり、私の家具がどのような写真になるか、楽しみでした。
「本の虫に贈る木の家具」の記事の中に「アームチェア」「文机」などが紹介され、「神代楡座机」について信濃デッサン館、無言館館主の窪島誠一郎さんの談話が載っていますので、どうぞご覧下さい。
文化出版局 季刊「銀花」http://i-debut.org/ginka/
4.谷進一郎制作指導 皆川正夫
 「オレの椅子をつくる」

1998年9月に講談社から発行された本。B6判、254ページ、1700円。
ライターの皆川さんが私の工房に通って「アームチェア=おやじの椅子」を作る過程を体験しながら書いたものです。私のアームチェアの制作過程がアマチュアの皆川さんの視点でかなり詳しく書かれていて、私自身が書くよりもずっとわかりやすくできました。巻末に「私の家具づくり」も付いています。
この本は、しばらく絶版になっていましたので、入手できずに、読んでみたい、という声が多く寄せられていました。講談社では再版の予定はない、ということでしたので、講談社や共著者の許可を得て、私家版として復刻しました。
本文などはそのままですが、写真は複製ですので元の物と比べると見劣りしますが、まずまずだと思います。製本も軽装版になりました。価格は前と同じ税別1700円でお分けいたします。ご注文などはメールでどうぞ。
3.中野孝次著「趣味に生きる愉しみ」
1999年6月光文社刊
中野孝次さんの書斎の机を作らせてもらいましたが、気に入っていただき「橡の一枚板の机」として書いて下さいました。
2.NHKテレビ「土曜美の朝」
1999年11月に放映されたNHKの美術番組(23分)に出演しました。一週間にわたって撮影された数々の作品や工房での制作の様子をハイビジョンの美しい映像で見る事ができます。私の木の仕事に対する姿勢や思いが山根基世さんのインタヴューで語られています。御希望があれば画質は少し劣りますがダビングしたビデオテープをお送りいたします。
1.信州木工会
10年以上前に長野県内の木工家が集まって作られた組織です。現在約50人の木工家、漆芸家、家具工房などが参加して、長野県内外で年間数回の「信州の家具木工展」を開いていますが、バラエティー豊かな木の仕事が人気を集めています。最近は研究会も行って色々な情報交換をしています。会員のうち約15の工房がHPを持っています。
http://www.mokkou.org